『チェンソーマン』の物語が大きく動く第5巻。多くのファンが「最高傑作」と語る「レゼ編」が収録された、まさに神巻です。
この記事では、デンジの淡い初恋と、それを無慈悲に打ち砕く壮絶な戦いを描いたチェンソーマン5巻のあらすじを、結末まで完全ネタバレで解説します。
レゼの正体、息をのむバトル、そして涙なしには読めない切ないラストシーンまで、5巻の魅力を余すところなくお届け。この記事を読めば、『チェンソーマン』5巻のすべてがわかります。
『チェンソーマン』5巻の基本情報
発売日 | 収録話 | 主な登場キャラクター |
2020年3月4日 | 第35話〜第43話 | デンジ、レゼ、マキマ、アキ、パワー、ビーム |
『チェンソーマン』第5巻は、藤本タツキ先生によるダークファンタジー漫画で、2020年3月4日に発売されました。物語の中核をなす**「レゼ編」**が収録されており、新キャラクター「レゼ」の登場によって、デンジの運命が大きく揺れ動きます。
それまでの悪魔との殺伐とした戦いから一転、甘酸っぱいラブストーリーと、激しい裏切りが交錯する展開は、本作のターニングポイントと言えるでしょう。
【ネタバレ】チェンソーマン5巻のあらすじ|レゼ編の恋と裏切り
雨の日の出会いから始まる、デンジの初恋。しかし、その先にはあまりにも過酷な運命が待っていました。
甘く、危うい恋のはじまり
ある雨の日、デンジは電話ボックスで雨宿りをするミステリアスな美少女**「レゼ」**と出会います。彼女はデンジに興味を示し、積極的にアプローチ。これまでまともな青春を送ってこなかったデンジは、レゼの奔放で純粋な魅力に急速に惹かれていきます。
二人で夜の学校に忍び込み、プールで泳ぐシーンは、まるで王道のラブストーリー。デンジは初めて「普通の幸せ」を実感し、レゼとの未来を夢見始めます。
「デンジ君は田舎のネズミと都会のネズミ、どっちがいい?」
このレゼの問いかけは、デンジに「公安を辞めて一緒に逃げる」という選択肢を提示する、重要なセリフとなります。
レゼの正体|衝撃の裏切りと「爆弾の悪魔」
幸せの絶頂にあったデンジを、悪夢が襲います。レゼとのキス。その瞬間、デンジは舌を噛み切られ、首を切り裂かれます。
レゼの正体は、ソ連が送り込んだ刺客であり、**「爆弾の悪魔(ボム)」**の心臓を持つ人間でした。彼女の目的は、チェンソーマンの心臓を奪うこと。デンジに近づいたのも、すべては任務のためだったのです。
無垢な少女の仮面の下に隠された、冷酷なスパイとしての本性。信じていた相手からの突然の裏切りに、デンジは心身ともに深い傷を負います。
デンジVSレゼ|市街地を揺るがす壮絶バトル
裏切られた怒りと悲しみを胸に、デンジはチェンソーマンに変身。レゼもまた「ボム」としての姿を現し、二人の壮絶な市街戦が始まります。
レゼの能力は、自らの体を爆弾に変えて攻撃するというもの。圧倒的な破壊力とスピードでデンジを追い詰めます。対するデンジも、サメの魔人ビームの助けを借り、知恵を絞った戦法で応戦。爆破とチェンソーが乱れ飛ぶ、映画さながらの大迫力バトルが繰り広げられます。
チェンソーマン5巻の3つの見どころ
「レゼ編」がなぜこれほどまでに読者の心を掴むのか。その魅力を3つのポイントで解説します。
1. 恋と任務の間で揺れるレゼの心
レゼは単なる冷酷な敵ではありません。任務としてデンジに近づきながらも、彼と過ごす時間に本心から楽しさを感じ、惹かれていく様子が描かれます。
「私も本当は学校に行ったことないんだ」
このセリフに象徴されるように、彼女もまたデンジと同じく「普通の生活」に憧れを抱いていたのかもしれません。敵でありながら、デンジに「一緒に逃げよう」と提案する彼女の姿は、読者の胸を締め付けます。
2. 「普通の幸せ」を願うデンジの成長と葛藤
レゼとの出会いは、デンジにとって初めての「恋」であり、「普通の青春」でした。しかし、その幸せはあまりにも脆く、儚く散っていきます。
すべてを失ったデンジは、それでもレゼを待ち続けることを選びます。悪魔を殺すことしか知らなかった少年が、人を愛し、信じようとする。その切ない成長が、本作に深い感動を与えています。
3. 藤本タツキの天才的な演出力と画力
5巻の戦闘シーンは、まさに圧巻の一言。爆風のエフェクト、スピード感あふれる構図、キャラクターの鬼気迫る表情。藤本タツキ先生の天才的な画力と演出力が遺憾なく発揮されています。
特に、レゼがトルネード状に変形して突撃するシーンは、その独創性と迫力で多くの読者を驚かせました。
読者の感想・評価|「レゼ編は泣ける」の声多数
SNSやレビューサイトでは、5巻(レゼ編)に対して絶賛の声が相次いでいます。
- 「チェンソーマンで一番好きな章。切なすぎて泣いた」
- 「レゼが魅力的すぎる。敵なのに応援したくなった」
- 「バトルシーンの迫力がえぐい。漫画史に残るレベル」
- 「ラストのマキマさんの登場で鳥肌が立った」
特に、デンジとレゼの結末、そして最後のマキマの登場シーンは大きな話題を呼び、物語の謎をさらに深めることになりました。
まとめ:「レゼ編」はチェンソーマンで最も切なく、美しい物語
『チェンソーマン』第5巻は、バトル漫画の枠を超え、**「恋愛」「裏切り」「人間の成長」**といった普遍的なテーマを鮮烈に描いた傑作です。
デンジとレゼが織りなす、刹那的で美しい関係性。そして、すべてを破壊する壮絶な戦いと、心に残る切ない結末。そのすべてが完璧なバランスで融合した「レゼ編」は、『チェンソーマン』という作品を語る上で絶対に欠かせません。
まだ読んでいない方はもちろん、すでに読んだ方も、この記事をきっかけにもう一度この切なくも美しい物語に触れてみてはいかがでしょうか。