『アオアシ』第12巻では、主人公・青井葦人(アシト)がAチームに昇格し、プロへの階段を登り始める姿が描かれます。本巻は彼のサッカー観の変化、チームメイトとの関係、そして新しいポジションへの挑戦といった、見どころ満載の内容です。この記事では、「アオアシ 12巻 あらすじ ネタバレ 見どころ 感想」というキーワードを中心に、読者の知りたい情報を網羅的に解説していきます。
アオアシ12巻のあらすじと物語の背景
Aチーム昇格という転機
Bチームからの飛躍
『アオアシ』第12巻は、武蔵野戦での活躍が認められたアシト、大友、黒田、冨樫の4人が、ついに東京シティ・エスペリオンFCのAチームに昇格するところから始まります。Bチームとは比べものにならないスピードと精度を持つAチームに対し、アシトは圧倒されつつも、「ここで認められれば、トップ契約も夢ではない」と強く決意します。
初練習での洗礼
オシム式パス回しとの出会い
Aチームの主力が繰り出す「オシム式パス回し」は、単なるパス練習ではなく、動きや意思が込められた“メッセージ”を含む高度な戦術。アシトはそのレベルの高さに衝撃を受け、「このレベルに食らいついていかなければならない」と闘志を燃やします。
ネタバレ:アシトが気づいた“考えない”境地とは?
“考える”サッカーから“考えない”サッカーへ
無意識に体が動く領域への挑戦
アシトは、Aチームのプレーを観察する中で、選手たちが“考えなくても体が動く”境地に達していることに気づきます。これは「考え抜いた末に身についた動き」が体に染みついている状態であり、まさにプロの領域。1巻で花が語っていた「いろんなことがいずれ考えなくてもできるようになる」という言葉とリンクし、物語の伏線がここで回収されるのです。
新たな壁と挫折
技術の未熟さを痛感する
視野の広さという武器を持ちながらも、技術が追いつかずプレーに反映できないという現実に、アシトは直面します。才能だけでは通用しないというプロの世界の厳しさが、リアルに描かれています。
見どころ:栗林の助言とサイドバックへの道
栗林からの期待
サイドバックという新たな挑戦
トップチームからユースに戻ってきた栗林は、アシトの視野に注目し、「攻撃と守備を兼ね備えたサイドバックになれ」と助言します。これは、単なるポジション変更ではなく、アシトのサッカー人生を左右する大きなターニングポイントです。戦術眼を持つプレーヤーとして、新たなポジションでの可能性が提示されます。
技術習得のための苦悩と努力
見えた未来と、それに届かない今
視野の広さを活かしたいという気持ちとは裏腹に、フィジカルや技術の壁が立ちはだかります。しかしアシトは諦めず、主力組の練習に食らいつくことで、少しずつその壁を乗り越えようとします。この地道な努力が、読者の共感と感動を呼びます。
感想:花ちゃんとの関係性とアシトの人間的成長
ラブコメ要素の進展
おでこにキス、ぎこちない関係の変化
Aチーム昇格により、アシトと花の関係にも変化が生まれます。雨の中での再会や、花がおでこにキスするシーンは、これまでのぎこちない関係性に新たな風を吹き込みます。サッカー一辺倒だった物語に、少しずつ恋愛要素が加わり、より深みが増していきます。
福田監督の面影と応援の気持ち
花が感じた“面影”とは?
花は福田監督に憧れを抱いていましたが、アシトにその“面影”を感じ取り、応援する気持ちへと変化していきます。無意識のうちに福田監督とアシトを重ねていたことが描写され、読者にもその想いが伝わります。
まとめ
『アオアシ』12巻はアシトの新たなスタートライン
『アオアシ』第12巻は、主人公アシトがプロの入口で新たな壁に挑戦し、サッカー観を大きく広げる重要な巻です。Aチームの圧倒的なレベルに圧倒されながらも、栗林の助言や花との関係性の変化を経て、自身の成長に真剣に向き合う姿が描かれています。
「考えるサッカー」から「考えずとも体が動く」境地へ──。その変化の気づきと、サイドバックという新たな挑戦。そして仲間との切磋琢磨、花とのほのかな恋模様。多面的な成長が詰まった今巻は、まさにアシトの人生にとっての大きな転機といえるでしょう。
これから『アオアシ』を読み進める方にとっても、過去を振り返りたいファンにとっても、12巻は必読の1冊です。