大人気ダークヒーロー漫画『チェンソーマン』第2部の物語が本格的に動き出す13巻。主人公・三鷹アサの視点を中心に、「友情」と「正義」が暴走する衝撃的な展開が描かれます。
この記事では、13巻のあらすじから重要な見どころ、そして今後の展開に関わる謎まで、ネタバレありで徹底的に解説します。
チェンソーマン13巻の主な流れ
13巻は、大きく3つのパートで構成されています。
- 親友ユウコの悲劇:「正義の悪魔」と契約したユウコが暴走し、アサとの友情が崩壊するまで。
- チェンソーマンVS正義の悪魔:デンジが登場するも、その戦いの目的はどこかズレていて…?
- 新たな謎の出現:「飢餓の悪魔」と「偽チェンソーマン」が登場し、物語はさらに混沌へ。
それでは、各パートを詳しく見ていきましょう。
第1部:親友ユウコの悲劇 – 暴走する「正義」-
衝撃の告白と「正義の悪魔」
物語は、アサが親友・ユウコの病室を見舞う場面から始まります。そこでユウコは「私、昨日人を殺した」と衝撃の告白をします。彼女は「正義の悪魔」と契約し、他人の思考を読む能力を手に入れていました。
その力で、アサをいじめていた生徒たちへの復讐を宣言するユウコ。親友の歪んだ正義を前に、アサは止めようとしますが、物語は悲劇的な方向へ加速していきます。
学校での惨劇とアサの決意
翌日、ユウコは「正義の悪魔」の力で脳がむき出しになった異形の姿となり、学校で殺戮を始めます。
アサの体に同居する「戦争の悪魔・ヨル」は、体の主導権を奪われることを恐れて静観を決め込みます。しかし、友を止めたい一心のアサは、ついに自らの意志で行動を起こします。亡き母の形見である制服を「制服強強剣」という強力な武器に変え、ユウコに立ち向かうのでした。この行動は、罪悪感を抱えながらも前に進もうとするアサの大きな成長の証です。
第2部:チェンソーマンVS正義の悪魔 -デンジの残念な戦い-
デンジの目的は「身バレ」?
学校で暴れるユウコの前に、ついに**チェンソーマン(デンジ)**が登場。しかし、デンジの頭の中は「どうすれば自然に正体をバラして、女の子にモテるか」でいっぱい。ユウコに思考を読まれて攻撃が全く当たらず、戦闘に集中できません。
このシリアスな状況とデンジの欲望のギャップが、本作らしいブラックな笑いを生み出しています。結局、デンジの正体バレ計画は、監視役の吉田ヒロフミによって阻止されてしまいます。
第3部:新たな脅威と謎 -「飢餓の悪魔」と「偽チェンソーマン」-
ユウコの最期と「飢餓の悪魔」
瀕死のユウコを助けたのは、謎の少女でした。彼女は「妹(ヨル)の頼みなら」と言い、ユウコを巨大化させます。この少女こそ、物語の鍵を握る「飢餓の悪魔」です。
ユウコはアサに別れを告げて去りますが、翌朝、何者かによって惨殺された姿で発見されます。その犯行現場の状況から、読者には「偽チェンソーマン」の存在が示唆されます。前のページでデンジが眠っている描写があるため、犯人はデンジではない可能性が高く、新たな謎が深まります。
13巻の重要ポイントと今後の考察
1. 明らかになった「四騎士」の存在
ユウコを助けた少女が「飢餓の悪魔」であり、ヨル(戦争の悪魔)を「妹」と呼んだことで、ヨハネの黙示録に記される**「四騎士」**の存在が明確になりました。
- 支配の悪魔:マキマ(現在はナユタとして転生)
- 戦争の悪魔:ヨル
- 飢餓の悪魔:謎の少女
- 死の悪魔:未だ登場していない最後の騎士
彼女たちが今後どのように物語に関わってくるのか、目が離せません。
2. アサとデンジ、いびつな「デートの約束」
ユウコの死後、アサの前にデビルハンター部の伊勢海ハルカが現れます。彼は自分がチェンソーマンであるかのように振る舞いますが、これもまた偽物であることが示唆されています。
一方、ヨルはチェンソーマンを武器にするため、アサにデンジを誘惑するよう命令。アサは複雑な思いを抱えながらも、デンジをデートに誘います。何も知らないデンジは「する」と即答。殺意と恋心が交錯するこの奇妙な約束は、今後の展開に大きな波乱を呼びそうです。
まとめ:友情の崩壊と新たな謎が交差する傑作巻
『チェンソーマン』13巻は、アサとユウコの悲しい友情の結末を描くと同時に、「飢餓の悪魔」や「偽チェンソーマン」といった新たな謎を提示する、非常に密度の濃い一冊です。
- 暴走する「正義」が問いかける社会風刺
- 相変わらずのデンジ節と、シリアスな展開との緩急
- アサとデンジ、二人の主人公の運命の交錯
笑いと悲劇、そして深まる謎が詰まった13巻。まだ読んでいない方はもちろん、すでに読んだ方も、この記事を参考に改めて読み返してみてはいかがでしょうか。次巻への期待が止まらない衝撃を、ぜひ体感してください。