【チェンソーマン】12巻は失速？つまらない？学園編の本当の面白さを徹底解説！

「『チェンソーマン』の2部、なんだか雰囲気が変わった？」

「新主人公にイマイチ感情移入できない…」

第1部（公安編）の衝撃的な展開と熱狂から一転、第2部（学園編）のスタートに戸惑いを隠せないファンも少なくないかもしれません。ネットでは「失速した」「つまらない」なんて辛辣な声も…。

しかし、断言します。その“違和感”こそが、藤本タツキ先生が仕掛けた新たな沼への入り口なのです！

この記事では、『チェンソーマン』12巻から始まる学園編について、あらすじからネタバレ、ネットで囁かれる「失速説」の真相、そして今後の展開考察まで、あなたのモヤモヤを吹き飛ばす徹底解説をお届けします。この記事を読めば、学園編が100倍面白くなること間違いなしです！

物語の新たな幕開け！第2部・学園編（12巻〜）とは？

[画像: チェンソーマン12巻の表紙]

第1部で世界中を熱狂の渦に巻き込んだ『チェンソーマン』。第2部は掲載誌を「少年ジャンプ＋」に移し、全く新しい視点から物語が描かれます。

主人公は、デンジから三鷹アサへ。

舞台は高校。テーマは「鳥と戦争」。公安編のダークでハードな世界観とは一味違う、どこか不穏で歪な「日常」が、新たな物語のキャンバスとなります。もちろん、我らが主人公デンジも引き続き登場！彼の新たな夢と苦悩も、物語の重要な軸となっていきます。

【ネタバレ】12巻の衝撃展開！あらすじをサクッと解説

物語は、二人の主人公の視点から進んでいきます。

絶望の淵で少女は悪魔と出会う｜新主人公・三鷹アサと戦争の悪魔ヨル

クラスに馴染めず、正義感が強すぎるあまり孤立している女子高生・三鷹アサ。彼女は、クラスメイトが飼っていた「コケピー」という悪魔をうっかり殺してしまったことから、さらに周囲との溝を深めていました。

そんなある日、アサはクラス委員長の裏切りによって命を落としかけます。死の直前、彼女の前に現れたのは**「戦争の悪魔」**と名乗る存在。

「お前の体は私がもらう その代わりお前の望みを一つ叶えてやる」

こうしてアサは、脳を乗っ取られながらも戦争の悪魔ヨルと体を共有する、奇妙な共生関係を結ぶことに。ヨルの目的はただ一つ。かつて自分から名を奪った宿敵**「チェンソーマンを殺すこと」**。アサは否応なく、悪魔たちの壮絶な戦いに身を投じることになるのです。

ヒーロー、時々、思春期男子｜デンジの「普通」を巡る切ない戦い

一方、公安編の激闘を生き抜いたデンジは、ナユタ（支配の悪魔）と共に貧乏ながらも高校に通う「普通の生活」を送っていました。彼の夢は二つ。

• チェンソーマンだとバレて、女の子にめちゃくちゃモテたい！
• 普通の暮らしを続けて、普通の死に方をする。

しかし、世間ではチェンソーマンを崇拝する「チェンソーマン教会」が活動を活発化させ、公安の吉田ヒロフミからは正体を隠すよう釘を刺される日々。モテたい欲と平穏な日常への渇望。二つの夢の板挟みになったデンジの葛藤が、物語に切なさと深みを与えます。

12巻のココがヤバい！見どころと3つの注目ポイント

学園編は、ただのバトル漫画ではありません。キャラクターたちの内面をえぐるような心理描写こそが真骨頂です。

① アサとヨル「もう一人の自分」との奇妙な共存関係

自己肯定感が低く、常に孤独を抱えるアサ。尊大で好戦的、だけどどこかポンコツなヨル。一つの肉体に同居する二人の会話劇は、まるで自分自身との対話のよう。

「もし自分の中に、全く別の他人がいたら？」

この関係性は、思春期特有の自己嫌悪や万能感、他者との断絶といった、現代を生きる私たちが抱える不安や葛藤をメタ的に描いていると解釈できます。この痛々しいほどの心理描写こそ、藤本タツキ作品の真髄です。

② 謎が謎を呼ぶ！魅力的な新キャラクターたち

• 吉田ヒロフミ: 公安編から引き続き登場。デンジを監視しつつ、アサにも接触する胡散臭さMAXの重要人物。彼の真の目的は？
• ユウコ: アサにとって初めての「友達」。正義の悪魔と契約し、アサの運命を大きく揺るがします。二人の友情の行方は…？
• 飢餓の悪魔（キガ）: ヨルの姉を名乗る、四騎士の一人。生徒になりすまし暗躍する彼女の存在が、物語に不穏な緊張感をもたらします。

彼らの思惑が複雑に絡み合い、一筋縄ではいかない展開を生み出しています。

③ 最大の謎！「偽チェンソーマン」の正体に迫る

物語を大きくかき乱すのが、突如現れた**「偽チェンソーマン」**の存在。本物のデンジとは別に、街で悪魔を狩るもう一人のチェンソーマン。その正体を巡り、読者の間では様々な考察が飛び交っています。

• 人々の恐怖や信仰が生み出した偶像？
• 飢餓の悪魔の策略の一部？
• 全く別の第三者？

この謎が、学園編全体の最大のフックであり、今後の展開を占う上で最も重要なポイントです。

【賛否両論】なぜ「失速した」と言われるのか？

これほど魅力的な要素がありながら、なぜ一部で「失速した」と言われるのでしょうか。その理由を分析してみましょう。

• 作風の変化: 第1部のジェットコースターのような展開に比べ、学園編はアサの内面描写に多くのページを割きます。このテンポの変化に戸惑う読者がいるのは事実です。
• 主人公への感情移入: 破天荒ながらも目的がシンプルだったデンジに対し、アサの屈折したキャラクターは、感情移入に時間がかかるかもしれません。
• 過剰な（？）下ネタ: 藤本タツキ作品の持ち味ではありますが、執拗に繰り返される下ネタに賛否が分かれている側面もあります。

しかし、これらの「失速」と見える要素こそが、物語に深みを与えているのです。

それでも私たちが『チェンソーマン』に惹きつけられる理由

学園編は、単なるバトル漫画から**「心理劇」**へと深化を遂げました。アサとヨルの心理戦、デンジの人間としての成長、そして「落下の悪魔」のような、概念的で抗いようのない強敵の登場。

表面的な爽快感ではなく、じわじわと内面を侵食してくるような恐怖と緊張感。これこそが第2部の新たな魅力であり、「面白い」と支持される最大の理由です。

【今後の展開予想】四騎士集結で物語はクライマックスへ！

作中には既に支配（ナユタ）、戦争（ヨル）、飢餓（キガ）の三人の騎士が登場しています。残るは、最強最悪の根源的恐怖「死の悪魔」。

四騎士が揃う時、世界はどうなってしまうのか？アサとデンジの関係は、敵対するのか、共闘するのか？そして、偽チェンソーマンの正体が明かされる時、物語は最終局面へと向かうでしょう。

まとめ：学園編は、血みどろの青春黙示録だ！

『チェンソーマン』12巻から始まる学園編は、前作とは全く異なるアプローチで私たちの心を揺さぶってきます。

孤独、承認欲求、自己嫌悪、そして愛。誰もが抱える痛みを、悪魔というフィルターを通して残酷なまでに描き出す。それはまさに、血みどろの青春黙示録。

「失速した」なんて評価だけで読むのをやめてしまうのは、あまりにもったいない。さあ、あなたもこの混沌とした世界に飛び込み、アサとデンジ、二人の主人公が紡ぐ物語をその目で見届けてください。きっと、新たな『チェンソーマン』の虜になるはずです。